
りますので、注意して下さい。
5. 充電と充電中の注意
船の場合、適当な間隔で航行と停泊が行われている場合には特に問題はありませんが、長期間停泊した場合には充電器を使用して補充充電を行う必要が有る場合があります。
充電器を使用して補充充電を行う場合、充電の方法として最初から最後まで一定の電流で充電する定電流充電と、電源の電圧を一定にして充電する定電圧充電などの方法があります。充電器による充電を含め、充電時には下記の点に注意して下さい。
(1)充電器を使用して充電する場合には、説明書に基づいて正しく取り扱うことが重要です。
(2)充電の際のバッテリの温度は45.C以下に保つよう注意が必要です。温度が上がる時には充電電流を下げましょう。
(3)充電の終期には盛んにガスが発生しますが、このガスは電解液の中の水が電気分解されるため、こ発生するもので、陽極から酸素ガス、陰極から水素ガスを発生します。これはバッテリの電解液を減少させる最大の原因です。このことから、電解液が減少した時に精製水または蒸留水を補給すればよいことが分かります。
(4)過充電の状態になると充電電流の殆とが水の電気分解に消費され、電力を無駄に消費するだけでなく、電解液を減少させ、極板にも悪影響を及ぼし、バッテリの寿命を縮めることにもなりますので注意して下さい。
(5)水素ガスが空気中に4%以上含まれる状態になると、爆発の危険性があるのでバッテリ周辺の換気や火気に注意することが必要です。
6. 船におけるバッテリの管理
船の場合、エンジンのクランク軸プーリのVベルトで駆動されるオルタネータ(交流発電機)によって航行中に自動的に充電されています。オルタネータによって発電される交流電気は、オルタネータに組み込まれている整流器で直流に変換され、AVR(自動電圧調整器)によって、充電に適当な電圧を自動的に保ちつつ、一部はバッテリに蓄えられながら船内の電気装置に供給される仕組みになっています。
安全航行のために、バッテリに関し以下のことに注意して下さい。
(1)充電状態のチェック
バッテリの比重を計測して、バッテリの充電状態を確認するようにしましょう。その際に電解液が身体や衣服に付着しないよう注意が必要です。
(2)電解液の量をチェック
電解液の量をセルごとにチェックし、液が減少している場合には蒸留水か精製水を補
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